カテゴリー別アーカイブ: 住宅

クサビ式足場はハンマーだけで組むことができます

クサビ式足場は、建設現場や工事現場で使用されている足場のひとつです。
建設現場や工事現場での足場は、高所作業での作業員の足掛かりのために組み立てる構造物です。
足場はパイプや丸太などを使って組み立てる組立足場と、屋上などからつり下がるつり足場がありますが、クサビ式足場は組立足場になります。

 

クサビ式足場の特徴

クサビ式足場は、一定間隔に緊結部がある鋼管を支柱にして手すりや筋交などを支柱の緊結部にくさびで緊結する足場です。
ハンマーで簡単に組み立てられることが特徴的な足場です。
木造の低層住宅工事用足場として以前は多く利用されていましたが、近年では中層建築工事や高層建築物の外壁塗装など短期間の補修工事に利用される場合も増えています。
この足場の特徴は、ハンマー1本で組み立てや解体ができたり、コンパクトに結束できるため輸送コストが安くなります。
また組立が簡単なので他の足場よりも約20%は作業時間が短縮でき、錆に強く耐久性があるなどです。

参考資料・・・KRH カタログ

 

クサビ式足場の種類

クサビ式足場にはAタイプとBタイプ、Cタイプと大きく分けて3種類あります。

 

■Aタイプ

Aタイプと言われるものは、国内で使用されている50%のクサビ式がこのタイプとなります。
支柱に付いている緊結部のブラケット間の有効寸法が450mmという点が特徴で、これによって1層の長さが1800mmになります。
施工解体が早くでき、国内で1番普及しているので互換性がある商品が多く、価格や納期などを考えても手に入れやすく、低中層建物の建設や外壁塗装工事などに向く足場ですがコスト重視の場合にはAタイプを選ぶと良いでしょう。

 

■Bタイプ

Bタイプは、生産当初は戸建て住宅など低層足場に使用することを重視して作られたました。
ブランケットなどはAタイプにない緊結部のブラケットが付いていて、施工後に揺れが少ない足場にすることが可能です。
支柱の緊結部のブラケットの有効寸法は475mmで、1層の長さが1900mmとなりAタイプと比較しても100mmほど長くなります。
Bタイプのデメリットには、Aタイプでは必要ないくさびの打ち込みなど作業が多くなり手間がかかり、価格もAタイプよりも高くなる点です。

 

■Cタイプ

AやBタイプは、ブラケットや手すりのくさびは板材をプレスしてしぼり加工をしているのですが、Cタイプは鉄板の形状をしているため、材料の軽さや扱いやすさがメリットのひとつです。
くさびが板状をしているので、足場が完成した時に他のタイプに比べると揺れた大きいことや、手に入れにくく価格も高めなのはデメリットと言えます。

 

ハンマーで打ち込むだけで簡単に足場を組み立て可能

緊結部にくさびを使って組み立てるクサビ式足場は、各部材に凸金属か凹金属が備えられ、金属同士をハンマーで打ち込むだけで簡単に足場を組み立てることが可能です。
組立や解体が簡単なので作業時間が短縮され、人員削減にもなるので低コストで設営ができます。
資材の表面に溶融亜鉛メッキ処理がされているので、防錆効果が大幅に向上しており、優れた耐久性があります。
クサビ式の他に枠組み足場と単管足場の足場もあり、それぞれ特徴が異なります。

 

■枠組足場

枠組足場は、各部材は軽量で扱いやすく高い強度が期待できます。
施工高さが原則地上45mまで可能で、組立や解体が容易で主に建設現場のビルの外壁に沿って設置します。
比較的何処にでも設置が可能で単管足場と組み合わせると自由度が高い足場の設置が可能です。

 

■単管足場

単管足場は、直径48.6mmの単管という鉄パイプを組み合わせて設置する足場です。
縦横の幅がある程度自由に決められるので、枠組足場が使えない場所に使用できるため、小規模な工事や作業現場、狭いビルの間などの足場に用いられています。
狭い敷地に設置できたり高所しも適用可能なことはメリットですが、工期が長くなったり部材が重いことはデメリットと考えられます。

 

作業中の安全を確保するためにも重要

クサビ式など足場は、施工時に作業員が足を置く場所のことで、作業中の安全を確保するためにも重要です。
2m以上の高さの高所作業には安全帯を使用した墜落防止や足場の設置は義務付けられています。
作業効率を上げたり、保護シートを囲って外壁などの作業中に塗料などが周りに飛び散ることを防ぐ役割もあります。
足場には枠組足場や単管足場など種類がありますが、住宅の建築や外壁塗装などを行う場合にはクサビ式足場が採用されることが多いです。
他の足場と異なりハンマーひとつで設置でき、緊結部のついた支柱にブラケットをハンマーで打ち込んで組み合わせて、手すりなどの部材を組み合わせます。
組み合わせ方法により建物に合った足場を作ることが可能で、狭い場所や複雑な形状の建物にも足場を組みやすくなっています。

 

まとめ

ハンマーだけで簡単に設置できることから、他の足場よりも組立や解体に時間がかからないため、足場の設置時間が短縮可能で工事期間も短くすることが可能です。
また揺れが少ないため作業員も足元が安定して作業をすることができます。
重量も軽くコンパクトなので人件費や運搬費などを抑えることが可能なので低コストの施工が期待できます。