産業医となるメリット

最終更新日 2024年3月21日

医師という仕事は、勤務先がどこであっても人の病を治したり体調不良を改善させたり、体の診察をするということに変わりはありません。
ですが勤務先によっては忙しすぎるがゆえに一人の患者さんにしっかり向き合うことができなかったり、場合によっては途中から違う医師に仕事を引き継ぎしなければできず、職務を全うできないということもあります。

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産業医になることを目指してみる

また、大手であればあるほど同じ病院で働くことができず転勤や部署移動があったり、自分の思い通りの診察ができないということもあります。
そうした色々な場所で色々な経験をしたいという人にしてみればそうした環境は都合が良いものですが、会社員のように長く同じ場所で働きたいと感じるような人であれば、そうした勤務体制が悩みの種にもなるものです。
なので、長く同じ場所で同じ人の健康をきちんと管理していきたいというような人であれば、産業医になることを目指してみるの良いでしょう。
産業医は会社員のようにいつも同じ場所に勤務して、同じ職場の人や管理している施設に居る人の健康状態を見る仕事です。
ですから医師としての仕事内容は変わりないですが、大きな病院に勤務していた時と比較して一人の人としっかり向き合って診察できるというのがメリットにもなります。
もともと人と接することが好きな医師であったり、せわしなく患者さんの診察をしている現場が苦手だという人であれば、一般の病院に勤務するよりも向いているということもあります。
しかしながらいつも同じ環境で同じ人たちばかりを診察するということは、新しい医療に向き合う機会が少ないということにもなるので注意です。
なのでこれからどんどん新しい医療や技術を習得していきたい若い医師には張り合いのない現場になってしまうことがありますし、救急医療に居た人であれば、気が抜けてしまうということもあります。

 

普通の病院に勤務しながら産業医になれる時期を待つ

そうした危機感のある現場を求めず、ゆっくりと時間をかけて診察していきたいという、経験豊富な年配の医師に向いているということもあります。
また、産業医は一般の病院のように多くの医師を求めているわけではないですから、なりたい時にすぐに空きがありなれるというものではありません。
ですから普通の病院に勤務しながら産業医になれる時期を待つというのも良い方法です。
そしていったん産業医になってしまうと、忙しく勤務しなければならない救急病院などでは働けなくなってしなうということも考えられるので注意です。
医師としての知識と経験があればいつでも医師の仕事ができますが、それでもあわただしく診察をしなければいけない現場に戻るというのはとても大変です。
忙しい現場からゆとりのある現場への転職は体もついていけるでしょうが、その逆はなかなか大変なので、産業医として働くことを決意した時はその先のこともしっかりと考えておくようにすることが大切です。
しかしながら、今までとは違う人間関係や業界に触れることができる機会でもあるので、気になる人や今までの環境を変えたい人にはおすすめできます。
医療従事者や医療系の資格のある人、今まで医療系の仕事しかしてこなかった人というのは、知り合いも医療系の人しかいなかったり、医療関係のことしか知らなかったりすることも多いです。
ですが企業の医師となることでその企業の仕事内容や働いている人ともかかわりを持つことができるので、今までとは違った人間関係や仕事も知ることができるものです。
自分の医師としての仕事は変わらないかもしれませんが、関わる人や業界が異なることで、考え方や生活も新しいものが出てくるでしょう。

 

一般病棟のように入院患者を診察したり夜勤などもなくなる

それは新しい発見にもなりますし、自分の価値観を大きく変化させることにもなります。
いつも同じことの繰り返しでは仕事も飽きてしまいますから、同じ仕事をするにしても働き先を大きく変化させてみるというのは良い試みでしょう。
また、一般病棟のように入院患者を診察したり夜勤などもなくなることから、自分の体の変化もあるかもしれません。
快適に働き続けるには自分の働く環境や職場の状況、働き方というのもとても大事ですから、自分の今までの働き方が不健康だと感じるようなことがあるのであれば、見直すためにも企業の医師になるという道を考えてみるのもおすすめです。
医師としてのやりがいをもう一度感じることができたり、感謝されるようなことも増えるでしょう。
場合によっては今までの病院よりも収入は減ってしまうということもあるでしょうが、自分のはたらきやすさや健康などを総合的に考えて収入が減っていても、良かったと思えるようなこともあるでしょう。
気になっている人はまずは条件や、募集をしている企業について調べてみましょう。
知り合いの紹介などで勤務できるようなことがあれば、その縁を大事にして挑戦してみるというのも良いでしょう。
それも一つの機会になりますし、転機にもなるといえるものでしょう。