企業にとっての資金繰りの重要性

最終更新日 2024年3月21日

黒字倒産は避けたい

企業にとって、資金繰りの重要性は計り知れないものです。
少し経営やビジネスについての知識を持っている人であれば、黒字倒産という言葉を耳にしたことはあるでしょう。

黒字倒産とは、利益が出ているのにもも関わらず倒産をしてしまう状態のことで、よく仕組みを知らない人であれば、なぜ経営がうまく行っているのに倒産してしまうのか疑問を感じるのも無理はありません。

実はそこに資金繰りの重要性が関わっており、企業にとってビジネスで利益が出ていることと、資金調達がうまく行っていることは、別の問題であるという事実があります。

(参考):【銀行融資を受ける為に】資金繰りを改善する方法【ポイント3つ】

企業の営みの流れ

企業の営みを簡単にいうと、製品を作る、または仕入れてきて、作った値段または仕入れた値段に利益を上乗せして売ります。
その金額が売り上げとなり、作った値段または仕入れた値段は原価または仕入れ値となります。

売上からその値段を引いたもの、さらにそこから企業の事務所の賃料や雇っている人の人件費などを初めとした、諸々の必要経費を差し引いたものが利益となります。

売り上げを伸ばすこと、原価または仕入れ値を低く抑えること、あるいは必要経費を出来るだけ少なくすることで、利益の額を大きくすることが出来ます。

支払の期日を守ることは非常に重要

ところで、企業は製品を作る、あるいは仕入れる段階で、取引先に支払いを行わなければなりません。
取引が発生したその場ですぐに支払うことは少ないものの、買掛金という形で計上し、翌月末までに銀行振り込み、などの形で支払いを済ませる場合が多いです。

支払の期日を守ることは非常に重要であり、たびたび期日を守れない場合、取引先から取引を断られる場合も少なくありません。
取引先としても、支払期日を守ってくれる他の取引先と優先的に取引したいのは当然だからです。

資金繰りがうまく行っていないと、支払期日に取引先に支払う資金が用意されていない、という事態になりかねません。

資金繰りの重要性を再確認する

銀行からの融資をお願いする場合が多いですが、利息を支払う義務が生じて必要経費は増しますし、支払の期日を守れない企業には銀行も融資を断るようになります。
そうなると、従業員への給与の支払いを遅らせるなどの形で資金不足が現れてくることもあります。

一度資金繰りがうまく行かなくなると、ますます資金が調達しにくくなり、その結果ビジネスでは利益が出ているのに倒産してしまう、という黒字倒産も起こってしまうのです。
企業にとって、利益を出すことはもちろん、資金繰りを円滑に行うことは経営において最も必要であり大切なことと言えます。